改造途中のクモハ270が工場から出される

 
 2009年3月に西武鉄道から譲渡され、2012年頃より彦根工場に入場、改造工事に入っていた新101系269Fの、クモハ270が、工場から出され、近江鉄道彦根駅の横に置かれていました。
 クモハ269は彦根工場内に居るようなので、おそらく、クモハ269の改造工事やら他車の整備やらが重なって、工場内にクモハ270を置くスペースが無くなったためと思われます。
 過去にも809F(クモハ435)が2003年に、同じように1両だけ、しばらくの間工場から出されていたことがありました。
こちら参照)

 ということで、改造途中のクモハ270の姿を、見える範囲で紹介したいと思います。


画像は全て2013.3.2 彦根駅より撮影                
 
 全景です。ぱっと見た感じ、改造前と大きな違いはありません。「改造、全然進んでないじゃん」と思ったのですが、そうでも無いようです。では、細かく見ていきましょう。

 
 
 
 前面です。電気連結器が撤去されていること以外、外見に大きな変化はありません。
 見にくいですが、連結器の横に空気管が取り付けられています。(たぶん非常用) 800系も近江に来てから取り付けられていますね。

 スカートも取り付けられたままです。(わざわざ角をカットした820系を見ている限り、スカートなんぞ付けてるとホームに当たりそうな気がするのですが…。ま、これから改造するの「かも」しれませんが、空気管はもう付けられているし、後術の通り、内装の改造も進んでいるので、このままだと思うのですが…)
 
 西武101系のデザインはファンの方も多いので(私も好きです)、もしこのままの姿でデビューすれば、うれしいですね。
 
 乗務員扉の後ろ側にある、西武鉄道のCIマーク(ステッカー)は外されています。

 変わっていないと思われた前面ですが、行先表示をよーく見ると、奥に黒いモノが見えます。
 どうやら、LEDに改造されているようです。
 種別幕も残されているのですが、こちらもLED化されているのか、よく見えませんが、たぶんLED化されているのではないかと。

 →LED化されたと言うことは、今さら、前面に大きな改造をするとは思えませんね。
  (角のカットだけはアヤシイけど、ここまで改造してから角をカットするとは、やはり考えられないのです)
 
 

 車体中央部。ドアや窓のステッカーは綺麗に剥がされています。
 さすがに4年も経ってるので、若干、黄色が退色していますが、これは改造完了時には全塗装されて出てくると、思っております。

 床下機器の一部が取り外されていました。
 ちょうどこの日に改造前の新101系が車庫内を走行していたので、それと比較すると…。
 この位置には、MG(電動発電機)があることが判りました。MGだけ別に整備されているのか、西武鉄道さんから代わりの部品を取り寄せ中なのか、はたまたSIV(静止型インバータ)にでも載せ替えるのか、ちょっと注目です。
 
 
 
 車番のアップです。
 西武鉄道の社章も含め、取り外された「跡」がくっきりと残っています。

 新しい車番は何になるのか、今から気になりますね。
 
 
 
 
 連結面寄りです。外観的にはほとんど変化無いようです。

 800系や700系では、ホームに支障しないように角がカットされていますが、今のところ、その様子も見られません。
これからカットするのか、いや、後術の通り、内装の改造がかなり進んでいる状況で、今さら車体の角を落とすような大きい工事を行うとは思えないですし…。

 最近、西武鉄道で行われている新101系の改装工事では、ベンチレーターが撤去されているようですが、この車両ではそのようなことは無さそうです。

 内装がアヤシイ? これは次の画像で。
 

 窓の奥に見えるのは…、なんと、クロスシート!!。

 
 
 というわけで、反対側を。
 700系と同じ色のシートですね。転換シートのようですが、置かれている場所から、固定されて使われそうです。

 こちらから見た限りでは、向こう側(山側)にはシートが置かれてません。ロングシートも撤去されているように見えます。車いすスペースになるのでしょうか。
 
 優先席のステッカーは、そのまま使うので残してあるのでしょうか?
 

 
 
 整理券発行機も設置されているようです。
 ということは、かなり改造が進んでいると言えそうです。
 
手すりがオレンジに塗装されていました。
 
 
 残念ながら、クロスシートは車端部だけのようで。ドア間は、オリジナルの茶色のロングシートのようです。
 (今後、800系のように青色のモケットに更新されるかもしれませんが)
 
 
 
 
 ちょうど、運賃箱が置いてあると思われるあたりが、見えない(;_;)。
 乗務員扉の左に、コンセントみたいなもの(運賃箱制御用の配線箱?)が見えます。

 また、乗員扉の右側には、国鉄発生品と思われる「非常ボタン」が見えます。
 (西武時代にはこんな無骨なモノは無かったはず)

 乗務員室背後の窓(客席との仕切り窓)については、特に改造されていないように見えます。
 ま、この程度の窓があれば、ワンマン運転でも支障はないということでしょう。


 というわけで、見たまま情報でした。
 1年経っているのに改造がこの程度かいな、と思ったり、でも、意外に改造が進んでいるな、と思ったり。
 見えるところ以外にも、ATSや無線といった安全装置の改造等が必要ですから(それに、800系みたいに、高速性能をカットする改造もしている可能性あり)、実際に営業運転が始まるまでは遠いのかもしれないです。いや、そういった改造が全て終わり、「あとは塗装するだけ!」になっているのかもしれないですし。
 工場の東側に白い幕が張られていることと関係があるのかもしれませんね。


 ※しつこいですが、私は中の人じゃないので、正解は判りません。
  また、正解を知りたいとも思いません。
  こうやって推測するのもまた楽しいものなのです!

 
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